ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門』の配信をスタートしました。

■米軍の戦略を根底から変え、米国エリートに広く学ばれている戦略理論を、やさしく丁寧に解説した1冊

OODAループとは、元アメリカ国空軍大佐ジョン・ボイドが編み出した意思決定に関する行動理論で、ざっくり言うと「高速に行動するための理論」です。

本書では、第一章でOODAループ理論の基本を解説します。
そして第二章では、ボイド本人がOODAループの理解に最適と指摘した、第二次世界大戦の電撃戦を例に解説していきます。
戦力で劣るドイツ軍が、なぜフランス軍を圧倒できたのかが分かります。

■誤解されがちな理論の本質を解説

OODAループとは、基本的には人間の行動を以下の4段階に分解したものです。

①観察(Observation)→
②方向性の決定(Orient)→
③判断/仮説作成(Decision & Hypothesis)→
④行動/試行(Action & Test)→①に戻る

一見これだけなので誤解されがちですが、
“本当に重要なのは”、「より高速に行動する仕組み」と「敵を圧倒する速度で行動した場合、どうなるか」を研究して、まったく新しい行動理論を組み上げた点です。

現実社会は想定外のことが起こり、膨大な情報が飛び交います。
合議制やピラミッド型の組織や、PDCA方式では対応できず、混沌と停滞を招いてしまいます。

そのため、変化に対応できる仕組みとしてOODAループが求められているのです。
現在、アメリカやイギリスでは軍事面に留まらず、ビジネスやスポーツ、災害対策などでも応用されています。

OODAループを理解することで、現在の意思決定や組織の問題点が分かり、
・堂々巡りせず、素早く適切な意思決定
・変化に対応できる、速くて強い組織をつくること
ができるようになるはずです。

■ジョン・ボイドという人物

John Richard Boyd(生没1927〜1997年)。戦闘機パイロットとして朝鮮戦争に従軍後、ネリス空軍基地内のエリート養成機関で主任教官を務ました。飛行訓練で学生と勝負するたび、どんな不利な位置からでも“40秒あれば逆転できた”ことから「40秒ボイド」との異名をもちました。
空軍時代に「エネルギー機動性理論」と呼ばれる運動&位置エネルギーを基にした、新しい航空戦の理論を生み出しました。これはのちのアメリカの傑作戦闘機、F-15、F-16、F/A-18などを生み出す基本理論となりました。さらに非公式ですが、ソ連(ロシア)の戦闘機、MiG-29、Su-27などもこの理論の影響を受けているとされます。
48歳で空軍を退役すると、天下りもせず、どこかの研究所に入るでもなく、年金だけを受け取って研究生活に入ります。そして独自にたどり着いた結論が、OODAループでした。

■構成

第一章でOODAループ理論を解説し、第二章でドイツ電撃戦を例にOODAループをより詳しく解説する構成です。
時間がない人や歴史が苦手人は第一章だけを読んでも、本書の伝えたいことは伝わると思います。

序章――OODAループとは何か
第一章 OODAループの理論と基本

1 OODAループの「通常型」
2 OODAループの「高速型」
3 「方向性の決定」という概念化
4 集団でのOODAループ高速化①――情報共有システムの脆さ
5 集団でのOODAループの高速化②――ピラミッド組織の不完全さ
6 「攻勢的なOODAループ」の運用
第二章 ドイツ電撃戦とOODAループ
1 戦力で劣っていたドイツが圧勝できた理由
2 「金床とハンマー戦法」と「包囲殲滅戦」
3 フランス戦直前のヨーロッパの状況
4 マンシュタインによる作戦の練り直し
5 ドイツ軍の編成と将軍たち
6 ついに始まった「電撃戦」
7 フランス軍を惑わせた「攻勢的なOODAループの運用」
8 なぜフランス軍は戦わずに崩壊したのか
9 ドイツ軍が実現した高速OODAループ
10 高速ループによるフランス軍の崩壊過程
11 フランス第55歩兵師団が崩壊した理由
12 電撃戦における「攻勢的なOODAループの運用」のまとめ

■著者略歴

夕撃旅団(ゆうげきりょだん)
管理人アナーキャが主催するウェブサイト。興味が向いた事柄を可能な限り徹底的に調べ上げて掲載している。

「夕撃旅団-改」
http://majo44.sakura.ne.jp/index.htm